Spain Fan

羨ましい?住宅事情

その1. ピソ

日本では東京のように「土一升金一升」の所でも、”小さくとも庭付きの家”が好まれ、都会の中心地でも一戸建ての家が多く有りますが、
スペインの都会の中心部では、法律上一戸建ては造ることが出来ません。時々ポツンと見られるのは、その法律制定以前に建てられたもので、
何れ、建て替えの運命に有ります。
元々スペインの町の立地条件は外敵からの集団防衛が第一要件でした。ヨーロッパは陸続きで、雑多な民族が住んでいますから、しばしば他
民族の侵略を受け、侵略しては侵略されの繰り返しの歴史で、この侵略者からいかに守るかが全てに優先していた訳で、現在でも歴史的な
町はトレドに代表されるように要害の地に有り、大軍が一挙に進入しないように道を狭く、迷路にしてあります。又家の壁がそのまま城壁の
役割をするように隣と隣をくっつけて建てていました



トレド全景(クリックすると拡大)

現在はその危険は少なくなりましたが、土地の有効利用の面から建物と建物を1区画お互いに壁を隙間なく密着させて、表通り側と裏側にだけ
窓を造ります。裏側はパテイオと呼ばれる空間が有って採光が可能に成っており、外側の美観保護の為に通常洗濯物を干すのもこちらに成っています。

中は、各階別の家族が独立して生活できるようにいくつかに区分されており、このような住宅をピソと呼ぶ一般スペイン人の住居に成っております。
日本のマンションを隣同士くっ付けたものと思えば良いでしょう。広さは旧市街で50m2から70m2、新市街で、100m2から150m2で、寝室3から
室、サロン、ダイニングルーム、台所、浴室と言うのが一般的だと思います。カトリックの影響で、まだまだ子沢山なので、他のヨーロッパに比べると寝室を
細かく多くとるようです。
当然庭付きと言う訳には行きませんが、スペインの人たちは歴史的習慣の為か余りそれにこだわらないようです。そのため行政は市民公園やプラサと
呼ばれる広場等の緑地帯を多く作りますし、土いじりの好きな人はベランダを植木で飾ったり、内装に凝ります。


マドリードのピソ
”スペイン人は内装に建物の2倍金を掛ける”と言われるほどインテリアにお金と時間を掛けて部屋にマッチした家具を揃え、カーテン、ベッドカバー、
ソファーの布地等の色柄合わせを工夫しているようです。お客を初めて自宅に呼んだ時は一室一室を王宮でも案内するかのように見せるのが習慣に
なっていますので、若干見栄も有るかもしれませんが、日本で部屋全部を何時でも見せられる家庭はそんなに多くはないことでしょう。
又、郊外のピソでしたら、共同のプール、テニスコートが付いているのは珍しくは有りませんし、そんなに豊かな家庭でなくても固定給が有れば別荘を
買って、たっぷり有る余暇を享受しているようです。生活を豊かにする為にお金を使うことを贅沢とは思わないのです。

世界2番目の経済大国日本と9番目のスペインの人たちとどちらが豊かな生活をしているでしょうか

次に

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